ごあいさつ

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  • 末永英文
    医療法人財団 聖十字会 理事長

第22回慢性期医療学会を開催することは大変光栄なことであります。開催にあたり、一言ご挨拶申し上げます。

今回のテーマは「最期まで満足する介護・看護・医療」とさせて戴きました。
このテーマを選んだ理由を少し述べたいと思います。私は予てから疑問に思っていることがあります。それは終末期に大量の薬が投与されたり、点滴や経管栄養が繋がれ、挙げ句はCPRが行われていることです。患者・家族が望んだとしても疑問でした。何故ならそのような行為は患者さんにとって明らかに苦痛と考えるからです。 しかし、最終的に決めるのは患者さんと家族で、「生きること」、「いのち」をどう考えるかは個別の価値観に基づいています。
一方で医療側にも問題があります。日本に西洋医学(ドイツ医学)が入ってきた頃の名残と考えてますが,私が医師になった頃,患者さんが1分1秒でも長く生きることは良いことで,そのために最大の努力をするように教えられました.今でも同じように考える医師や看護師は少ないと思います。さらに「終末期」の定義は各学会等から出されているものの、検査値であるとか臨床症状であるとか明確な基準はありません。そうなると終末期を判断するのが難しくなり、何時から終末期医療を開始するか決められない事態になります。また、制度上に問題があります。治療を中断すれば罪に問われる場合があります。
以上が今回のテーマを決めた理由です。本学会で提供側と利用者側、それに制度を決める社会がともに満足する介護・看護・医療とはどんなものか、少しでも方向性が見いだされれば幸いと存じます。

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